プロポーズが成功して、ついに結婚!
結婚が決まったらやることがいっぱい!
親へのあいさつや結納、式場探しに新居の検討、場合によっては新婚旅行まで。
やることは山済み。
とはいえ、法律的に『結婚』をするだけなら役所に『婚姻届』を提出するだけで夫婦になることができます。
逆に、結婚式をして結婚指があったとしても、『婚姻届』を出していなければ夫婦とは認められないんです。
(事実婚という方法もありますが、夫婦としての法的サービスを受けられない部分もあります)
せっかくふたりの記念日を選んで婚姻届を提出しても、書類に不備があると受け付けてもらえず、結婚記念日が変わってしまう可能性も……
今回はちょっとわかりにくい『婚姻届』の書き方を紹介します。
Contents
『婚姻届』ってどこでもらえる?
09e7fef7936c080ce4522faafa10f360「婚姻届」の用紙自体は、各自治体の市役所・区役所などで入手することができます。
用紙そのものは無料でもらえるので、描き間違えたときのため2~3枚もらっておくといいでしょう。
婚姻届はダウンロードで入手することもできる
婚姻届は役所まで取りに行かなくても、各自治体でデータとしてダウンロードできる場合もあります。
自分の住む自治体のホームページになくても、書式は全国共通なのでほかの自治体のページからダウンロードしたものを使用しても問題ありません。
各地オリジナルのデザイン婚姻届もあります。
婚姻届の印刷サイズに注意!
ダウンロードしたデータを印刷するとき注意したいのが『紙のサイズ』
大きさはA3サイズと決められています。
紙の種類も色紙や和紙は不受理になる場合があります。必ず白の上質紙かコピー用紙を使用します。
一般的な家庭用プリンターではA4サイズまでしか印刷できないものが多いので、印刷にはコンビニなどのプリントサービスを利用しましょう。
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婚姻届は自作もOK
婚姻届は、既定の様式を守っていれば自作することも可能です。
役所で配布している婚姻届以外にも、ゼクシイなどの結婚情報サイトで無料配布している婚姻届デザインや、商品として販売されているものもあります。
自作のものや、ダウンロードデザインの婚姻届は、役所によっては不受理にになる場合もあるので、入籍日にこだわって提出する場合は必ず窓口で事前チェックをしておくようにしましょう。
いくら婚姻届のデザインに凝っても、手元には残りません
様々なデザイン婚姻届けがありますが、役所に提出したら手元には戻ってきません。
なので、凝った婚姻届けを手元に残したいのであれば、カラーコピーをとって保存するか、提出用とは別に記念用にもう一部作成しておきましょう。
手元に残しておく分については、もちろんサイズもデザインも自由にアレンジしてかまいません。
婚姻届の提出に必要なもの

婚姻届を提出するには、用紙以外にも必要なものがいくつか存在します。
必要なものは以下の4つ。提出する場所によって不要になるものもあります。
- 婚姻届
- 提出人、夫妻それぞれの印鑑(旧姓のもの)
- 提出人の戸籍謄本(本籍地での提出の場合不要)
- 証人二人の署名捺印
婚姻届
これがなくては始まらない。
役所かダウンロード、市販品などから手に入れよう。提出するのは1枚でよい。
提出人、夫妻それぞれの印鑑(旧姓のもの)

それぞれ旧姓の印鑑を提出人署名欄に押す。
窓口に持ち込む場合は修正のために持参しておくと安心です。
印鑑は三文判でも可能だが、シャチハタのようなゴム印は禁止。
ちなみに、認印は苗字のない『名前だけの印鑑』でも可能。これなら結婚後も使用できます。銀行印としても使用可能です。

コラム:三文判とは?
「三文」とは、古いお金の単位で、1文は今の30~35円。つまり三文判は100円程度、100均で売っている印鑑ということ。
機械で大量生産されるので、同じ印鑑がたくさん存在し簡単に偽造されてしまう危険があります。
提出人の戸籍謄本

本籍地に提出する場合、役所で確認できるため不要ですが、本籍地と違う地域に提出する場合は『戸籍謄本』が必要です。
二人とも本籍地が違う場合は二人分2枚、どちらかが違う場合は違う方1枚。
二人とも本籍地が同じであれば提出は不要です。
ただし、婚姻届の本籍欄には、本籍の所在地を正確に記入しなくてはいけません。
住所とは表記が違うので取り寄せて確認しておくと安心です。
居住地以外からの取り寄せになると時間がかかるので、余裕をもって取り寄せしておきましょう。
コラム:戸籍謄本と戸籍抄本
戸籍を依頼するとき『戸籍謄本』と『戸籍抄本』があります。
この違いは
- 戸籍謄本:戸籍内全員分の記録が記載されている
- 戸籍抄本:戸籍の内容を一部抜粋した、個人の内容のみの証明書
となります。
婚姻届に必要なのは、戸籍全員分の情報が載った『戸籍謄本』です。間違いないようにしましょう。
コラム:戸籍謄本はどうやって入手する?
戸籍謄本は基本的に本籍地の窓口でしか発行できません。
認印と本人確認書類、手数料450円で発行してもらえます。
本籍地が遠く、出向くのが難しい場合は郵送での依頼も可能です。発行先の役所に手続きに必要なものを確認して依頼しましょう。
本籍地に家族がいれば代理で取得して送ってもらうことも可能。直径の親族(親兄弟)であれば取得が可能です。
親族以外にお願いする場合は委任状が必要となります。
マイナンバーカードがあればコンビニで入手可能な場合も

マイナンバーカードがあればコンビニで戸籍謄本を入手することができます。
しかし、事前に利用登録が必要だったり、本籍地のサービスが可能かを確認する必要があるなど、結構メンドクサイ。
親族がいるなら代理で取り寄せて送ってもらうのが最も簡単です。
証人ふたりの署名・捺印
婚姻届の提出には、本人たち以外、二人の証人による署名・捺印が必要です。
証人とはいっても、これによって何らかの責任を負うことはありません。
二人の関係者である必要もないので、極端に言えば見知らぬ通行人でも可能です。
ただし、本人による署名と捺印・本籍地の記入が必要なので親や友人、恩師などにお願いすることが多いです。

婚姻届の記入
婚姻届を初めて書く場合、書き方が分かりにくい部分もあります。
注意書きを記入した見本を用意したので参考にしてみてください。
09e7fef7936c080ce4522faafa10f360注意点1:名前
氏名は戸籍のとおりの事態で記入が必要。
ずっと新字体で書いていたが、戸籍には旧字体で記載されていた、なんてこともあります。
違いがあると不受理になる場合があります。よく確認して記入しましょう。
もし、結婚後は新字体になおして戸籍を作りたい場合は下の「その他」欄に記入することで新字体に変更しての登録も可能です。
注意点2:住所と本籍地
住所と本籍地は記述方式が違う場合があります。
住所は住民票のとおり、本籍地は戸籍の表記どおりに記載します。
結婚と同時に引っ越しする場合は「転出届・転入届」を一緒に提出することで住所欄に新居の住所を記入することもできます。
同棲していたらどうする?
婚姻前から同棲していた場合、どうしたらいいでしょうか?
これは、住民票がどうなっているかによって変わってきます。
一緒に住んでいても住民票を移動していない場合
結婚と同時に引っ越ししたときと同様、 結婚と同時に「転出届・転入届」を一緒に提して住所欄に新居の住所を記入する。
すでに同一の住所の住民票にのっている
夫妻とも同じ住所を住民票のとおりに書く。
ただし、同一住所であっても別世帯としてお互いが世帯主の場合、14日以内に世帯合併の届け出を提出する必要があります。
注意点3:父母と続柄

父母欄には実父母の名前を記入します。
通常、父欄はフルネーム、母欄は名前だけ記入しますが、離婚している場合は母欄にもフルネームを記入します。
すでに亡くなっている場合であっても同じように記入します。
続柄には、二番目の子である場合、次男(次女)ではなく二男(二女)と記入します。
注意点4:新しい戸籍
婚姻によって新しい戸籍が作られます。
この時点で、四角に【レ点】をつけて夫・妻どちらかの姓を選ぶことになります。(現状日本では夫婦別姓は認められていません)
また、本籍地を日本国内で自由に決めることが可能です。
実際に住んでいなくても本籍地にすることが可能。
実家や新居を新本籍地にすることがほとんどですが、中には思い出の場所やテーマパークの住所を本籍地にするカップルもいます。
コラム:もっとも多い本籍地は?
本籍地は、日本の統治する土地であれば実際に行くことができない場所であっても本籍地として申請することができます。
例えば、領土問題で揺れる「竹島・尖閣諸島・北方領土」や最南端「沖ノ鳥島」に設定することも可能。
では、日本で最も人数の多い本籍地はどこかというと、
1位:皇居 東京都千代田区千代田1番 約2100人
2位:大阪城 大阪府大阪市中央区大阪城1番 800人
3位:阪神甲子園球場 兵庫県西宮市甲子園町1番 699人
(ウィキペディアより、明らかになっているもののみなので、人数は変動している場合があります)
ほかに、ディズニーランドを本籍地にしている人もいるようです。
このように、どこでも構わないのですが、いざ戸籍を取り寄せようとしたときに不便になるので新本籍地の場所はよく考えて決めるようにしましょう。
婚姻届はパソコン打ちしたものでもいいの?

婚姻届の記入は、黒のボールペンもしくは万年筆で書くように指定されています。
消えやすいインクのペンや鉛筆・シャーペンなどでは不受理とされてしまいます。色ボールペンも基本的には避けた方がいいでしょう。
では、すべてパソコン打ちしたらどうでしょうか?
基本的に問題ないですが、届出人と証人の欄の署名は自書である必要があります。
ここは手書きで書くようにしましょう。
とはいえ、一生に一度の婚姻届です。心を込めて自分たちで記入するのがいいと思いますよ。
婚姻届の提出場所は?

婚姻届はどこの役所にでも提出することが可能です。
書類に不備がなければ、居住地以外でも受理してもらえます。
必要証書類と本人確認書類をもって提出しましょう。
リゾートウェディングなどで居住地にいなくても、当日に式場近くの役所に提出することで挙式日と入籍日を一緒にすることも可能です。
居住地以外で婚姻届を提出する際の注意
提出地が本籍地以外の場合、戸籍謄本が必要となります。必ず持参するようにしましょう。
また、念のため修正用に印鑑を持参するのがおすすめです。
もちろん、海外でのリゾートウェディングの場合は日本の役所がないので、その場合は事前に提出するか、日本に戻ってから提出するようにしましょう。

婚姻届は24時間365日提出可能
婚姻届は窓口が開いていなくても提出することができます。
入籍日も受付日が有効となるので、希望の日程が日曜日でも問題ありません。
ただし、時間外受付では書類の内容を確認することができません。
書類に不備があった場合は不受理で再提出となる場合もあります。その場合、日付は希望どうりに行かないことになります。
確実にその日に受理してもらいたい場合は、事前に窓口で書類のチェックをお願いしておきましょう。
特に、ネットからダウンロードしたオリジナル婚姻届けなどを利用した場合は確認しておくのが安心です。
婚姻届の提出後にやること

無事に婚姻届が受理されると女性(もしくは婿入りした男性)は姓が変わります。
婚姻届を出したらまずは以下の4点は早めに申請しておきましょう。
窓口が開いている時間なら、婚姻届の提出と同時に申請することも可能です。
これらの変更が送れると必要書類が取得できなかったり、申請が二度手間になる場合もあります。確実に行っておきましょう。
- 転出・転入届の提出
- マイナンバーカード
- 印鑑証明(必要であれば)
- 住民票の写し、結婚受理証明書の発行
新住所の住民票を得ることで、住所変更や名義の変更を行うことができます。
ただし、住民票の名義の変更には時間がかかるため、住所変更は行われても旧姓のままである期間があります。
その場合、結婚受理証明書があれば名義変更が可能な場合もあります。
ただし、銀行口座・免許証など、結婚受理証明書では受付できないものも多いので注意しましょう。
住民票の旧姓表記が変わったら各種機関の名義変更を行いましょう。
以下に代表的なものをまとめました。
- 健康保険
- 国民年金・厚生年金
- 運転免許証
- クレジットカード
- 保険関連
- パスポート
名義変更、新婚旅行で海外に行く場合はパスポートの名義に注意

新婚旅行で海外旅行を予定している場合はパスポートの名義変更に注意が必要です。
飛行機の航空券の名義とパスポートの名義が違った場合、飛行機に搭乗することができません!
旧姓でチケットをとっていた場合は、旅行が終わってからパスポートの名義変更を行うようにしましょう。
結婚式は挙げる?それとも何もしない『ナシ婚』にする?
近年は結婚式を挙げない『ナシ婚』を選択するカップルも増えてきました。
30代後半のカップルは特に「いまさら結婚式なんて・・・」と考えるカップルもおおい。
しかし、何歳であっても結婚式は挙げた方がいいんです。
理由については別記事で詳細に説明しているのでこちらをご覧ください。
金銭的な問題であれば、挙式のみを行ったり、少人数でのウェディングや写真だけのフォトウェディング(写真婚)で予算を抑えることも可能。
他の人に見られて恥ずかしのであれば、新婚旅行も兼ねた二人だけの『リゾートウェディング』という方法もあります。
式を挙げなかった『ナシ婚カップル』の71.5%が「結婚式を挙げなかったことを心残りに思っている」と回答しています。
法的にも、心的にもきちんと夫婦となるために、ぜひ思い出に残る素敵な結婚式を行ってください。
